チリ産ワインの歴史について
お値段がとてもお手頃で、それでいておいしいと評判のチリ産のワインですが、意外と歴史は古く、1500年代中頃、日本では江戸幕府が出来る前で、織田信長や豊臣秀吉が活躍していたころから存在していたという事実があります。
1400年代の終り頃、コロンブスがアメリカ大陸を発見したのがきっかけで、そのころからヨーロッパの文化がチリにも伝わってきます、チリで最初のワインが出来たのが1556年と言われていますが、それから300年後の1800年代になり本格的にチリワインの製造が始まりますが、これは1800年代の初頭にチリが植民地化されていたスペインから独立でいたことが大きな要因といえるでしょう。
また、1800年代の終り頃、ヨーロッパでは寄生虫の発生により使用するのブドウの品種が全滅してしまいますが、チリだけは海を隔てているので寄生虫の被害はなく無事だったということが起こります。
その後は一時低迷しますが、1974年にブドウ作りの規制が撤廃されたのをきっかけにして、1980年代に一気に花開き、日本を含めて世界各国にチリ産のものが本格的に伝わって行きました。
安くておいしいと評判のチリ産のワインはシェアをどんどん伸ばしていき、世界シェア第1位のフランス産にはおよばないものの、2位以下は競っていて、アメリカ産、チリ産、イタリア産とあまり差はなく、三つ巴状況が続きますが、今から約10年前の2007年にはチリ産がアメリカ産、イタリア産を抜いて世界シェア2位に躍り出ました。
その後、チリ産ワインはさらにシェアを伸ばしていき、世界シェア第1位のフランス産にも迫る勢いで、2013年にはフランス産のシェアが約29%なのに対してチリ産のシェアは24%とあと少しで追い抜いてしまいそうな域まで達しています。
安くておいしいのですから、世界中の多くの人々に飲まれていくのは必然であり、今後もチリ産ワインはどんどん製造されて、世界各国の人々からより、愛されて、よりたくさん飲まれていき、世界シェア第1位となるのもそお遠い事ではないと思います。